シリコーン樹脂
概要
シリコーン樹脂とは、その基本骨格がガラス、石英、珪石などの骨格と同じケイ素(Si)と酸素の結合(シロキサン結合-Si-O-)であり、側鎖にアルキル基などを持つポリマーの総称であり、有機ケイ素化合物(オルガノポリシロキサン)ともいわれています。また、アルキル基の種類や割合によって、様々な性質が得られ、無機化合物と有機化合物の中間にあると言うこともできます。

図 シリコーン樹脂の構造
シロキサン結合(-Si-O-)の結合エネルギーは、他の有機系材料の基本骨格である、炭素-炭素結合(-C-C-)や炭素一酸素結合(-C-O-)に比較して、かなり大きく安定しています。
一般的な特徴
シリコーン樹脂は、主骨格のシロキサン結合や側鎖のアルキル基によって、他の有機系材料にない特徴を有しています。
<長所>
(1)耐熱性、耐寒性、耐候性に優れる
(2)電気絶縁性に優れる
(3)表面張力が小さいため、撥水性、消泡性、離型性を有する
(1)耐熱性、耐寒性、耐候性に優れる
(2)電気絶縁性に優れる
(3)表面張力が小さいため、撥水性、消泡性、離型性を有する
<短所>
(1)表面に塗装などの仕上げ材が付着しにくい
(2)表面にホコリが付着しやすい
(1)表面に塗装などの仕上げ材が付着しにくい
(2)表面にホコリが付着しやすい
用途
シリコーン樹脂は、他の有機系材料にない特徴を有することから、医療、食品、化粧品用材料として、オイル、ゴム、消泡剤、離型剤など、電子部品分野での電気絶縁材料、建設分野での塗料用ワニス、離型剤、消泡剤、シーリング材、耐候性塗料、撥水剤など、非常に広い分野で利用されています。
1)建築用シリコーン系シーリング材
現在、建築用シーリング材には、シリコーン系、ポリサルファイド系、ポリウレタン系、アクリル系、などがあります。その中でも、シリコーン系は最も耐久性に優れおり、特に過酷な環境(耐候性、耐熱性、耐寒性、耐久性が要求される環境)に多用されています。
シリコーン系シーリング材には、1成分系と2成分系があります。
現在、建築用シーリング材には、シリコーン系、ポリサルファイド系、ポリウレタン系、アクリル系、などがあります。その中でも、シリコーン系は最も耐久性に優れおり、特に過酷な環境(耐候性、耐熱性、耐寒性、耐久性が要求される環境)に多用されています。
シリコーン系シーリング材には、1成分系と2成分系があります。
(a)1成分系
1成分系は、空気中の水分と反応して、表面から硬化する湿気硬化型で、高モジュラス形(酢酸型、オキシム型など)と低モジュラス形(アミド型、アミノキシ型、アミン型など)があります。
1成分系は、空気中の水分と反応して、表面から硬化する湿気硬化型で、高モジュラス形(酢酸型、オキシム型など)と低モジュラス形(アミド型、アミノキシ型、アミン型など)があります。
(使用上の注意点)
(1)表面に塗装などの仕上げ材が付着しにくい
(2)周辺部が汚れやすい(要 汚染防止)
(3)表面にホコリが付着しやすい
(4)表面から硬化するため、硬化に日数を要する
(5)酢酸型は、鉄などの金属を腐食するため、網入りガラスなどには不適であり、オキシム型も銅板には注意が必要である
(1)表面に塗装などの仕上げ材が付着しにくい
(2)周辺部が汚れやすい(要 汚染防止)
(3)表面にホコリが付着しやすい
(4)表面から硬化するため、硬化に日数を要する
(5)酢酸型は、鉄などの金属を腐食するため、網入りガラスなどには不適であり、オキシム型も銅板には注意が必要である
(b)2成分系
2成分系は、主剤のオルガノポリシロキサンが、硬化剤(アミノキシシランなど)の触媒(ヒドロキシルアミン)により反応して硬化します。
2成分系は、主剤のオルガノポリシロキサンが、硬化剤(アミノキシシランなど)の触媒(ヒドロキシルアミン)により反応して硬化します。
(使用上の注意点)
(1)表面に塗装などの仕上げ材が付着しにくい
(2)周辺部が汚れやすい(要 汚染防止)
(3)表面にホコリが付着しやすい
1成分系、2成分系の共通の短所として、(1)(2)(3)が挙げられます。この原因は、シーリング材中の微量な未反応シリコーンが、雨水によって目地周辺部に移行し、これにホコリなどが堆積し、黒ずんでくるものです。
(1)表面に塗装などの仕上げ材が付着しにくい
(2)周辺部が汚れやすい(要 汚染防止)
(3)表面にホコリが付着しやすい
1成分系、2成分系の共通の短所として、(1)(2)(3)が挙げられます。この原因は、シーリング材中の微量な未反応シリコーンが、雨水によって目地周辺部に移行し、これにホコリなどが堆積し、黒ずんでくるものです。
2)建築用変性シリコーン系シーリング材
近年では、シーリング材の防水機能と同時に、意匠性(美観)も重要な要素となってきています。シリコーン系シーリング材の短所を改良した、1成分系、2成分系の変性シリコーン系シーリング材が市販されています。
これは、ポリエーテルなどの有機ポリマーをシラン変性し、室温硬化するものですが、基本的な性質は、ポリエーテルに依存するため、シリコーン系と比較すると、耐候性、耐熱性が劣るために、シリコーン系とは本質的に異質なものと考えられています。
近年では、シーリング材の防水機能と同時に、意匠性(美観)も重要な要素となってきています。シリコーン系シーリング材の短所を改良した、1成分系、2成分系の変性シリコーン系シーリング材が市販されています。
これは、ポリエーテルなどの有機ポリマーをシラン変性し、室温硬化するものですが、基本的な性質は、ポリエーテルに依存するため、シリコーン系と比較すると、耐候性、耐熱性が劣るために、シリコーン系とは本質的に異質なものと考えられています。