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アルミナセメント

ポルトランドセメントが珪酸カルシウム(C3S、C2Sなど)を主要構成化合物としているのに対して、アルミナセメントは、アルミン酸カルシウム(CA、Cl2A7、CA2など)を主要構成化合物としているので、その性質はポルトランドセメントとかなり相違します。
 
数時間で10N/mm2以上の強度が得られるので、以前は補修・補強工事用、緊急工事用として広く使用されてきましたが、転移(Conver-sion)によって強度低下すること、養生に注意しなければならないことなどの欠点を有するので、現在では前述の急硬性セメントに取って代わられた観があります。
 
ポルトランドセメントに混合すると急結・急硬性が得られるため、止水セメントのような急結・急硬セメント用材料としても使用されると共に、これらに無水石こう、硬化促進剤や凝結調節剤を加えて、急硬性セメントとして使用することも行われています。
 
アルミナセメントの使用上の注意事項としては、転移による強度低下を防止するために、水セメント比を40%以下にすること、打込み時の温度を25℃以下とすること、養生中は冷却して温度上昇を防ぐこと、打込み後24時間は十分に湿潤養生を行うこと、などが挙げられます。
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